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ウチの近所に、刀剣博物館があると、神戸のお友達に教えてもらって行って来た。

行く途中で、数日前に受講生さんからオススメされた盆栽屋を発見できて、ラッキーだった。

10月に、金沢の武家屋敷に展示されていた日本刀を見てから、私の中で、何かが芽生えていた。といっても、何するのでも、ないけどね。今まで知らなかった世界を知ったという感じ。

そこはとても小さな博物館で、中に入って、これは、あっという間に見終わってしまうなぁと思った。何点か見たところで、たまたま、そこにいたオジさんが話しかけてきて、刀の説明をしてくれた。

その人はプロっぽく、首からルーペとメモ帳をぶらさげていたので、博物館の人かな?と思った。そして全ての展示品を、一点一点、とても親切丁寧に、説明してくれたのだ。

時代によって、刀の長さや、反り、切先が違うこと。慶長(1596〜1614)を境にして古刀、新刀と区別されること。

昔は刀の鑑定書が折った紙であり(実際、展示品に添えてあった)「折り紙付き」という言葉は、この「鑑定書付き」というところから発生したこと。

また昔は、実際に道具として刀が使用されたのではなく、美術品とか色んな説があるけど、神との繋がりを象徴するものだったのではないか?と。実際に刀に、梵字、不動明王を示すマーク、竜、プルパなどが彫られているものもあり、興味深かった。

刀の柄の部分は、鮫の皮が巻いてあること。手で握る箇所を示す目貫がついていること。

鍔のところには、髪の毛を手入れする道具で笄というものや、耳掻きに使った簪も差すことがあり、差さないときは鍔の穴を埋めて使っていたそうだ。

多分、自分だけで見てたら、何をどう見るか知らないから、10分位で見終わっちゃったと思うんだよね。こうした説明を聞きながら、一点一点じっくりと1時間くらいかけて見たので、かなり楽しめた。

今は「重要刀剣等新指定展」というのをやっていて、博物館所有のものでなく、一般の人が提供してくれた日本刀を展示しているんだって。つまり普段なら、なかなか見れないものが見れたわけ。ジャンボ尾崎さんの日本刀も展示されていたよ。

オジさんのお陰で、日本刀について、かなり詳しくなったところで外に出た。ロビーのソファにリュックが置いてあって、オジさんは、それを担いだ。

なんと!オジさんは博物館の人じゃなく、一般のお客さんだったみたい。

受付のところで、短刀入れる袋を買おうとしたら、リュックをしょったオジさんが「袋を結ぶ紐に房がついているやつは、ちゃんと結ばないと、カッコ悪いよ」というので、結び方も書いてある日本刀の本を買った。

そうして買い物しているうちに、いつしか、オジさんの姿は消えてしまっていた。お礼を言えなかったよ。残念。。。オジさんのお陰で、日本刀に詳しくなれました。丁寧に教えてくれて、ありがとう。